「……どう?」
「いや、普通に不味い」
「はあっ⁉︎」
「悪いけど、不味い」
「うるさい!何回も言わんでええわ!」
────翌日。
早速お弁当を作り出勤した私は、休憩時間、松井ちゃんとのご飯の日程を決めるついで、お弁当のおかずを難波に食べてもらっていた。
朝5時に起床し、一生懸命作った卵焼き。それを口に含んだ瞬間、難波は不味いと言い張った。それも、二回もだ。
「お前、どうやったらこの卵焼き作れんねん。逆に不思議やわ」
「普通に作ったわ。ごく普通に」
「見た目はええねんけどなあ……味があかんわ。肝心な味が」
「味があかんのかあ……まあ、確かに美味しないけど」
「明日に期待、やな」
「うん。頑張ってくる」
私は、残りの決して美味しくはないおかず達を口に放り込んでいく。味が薄かったり、濃すぎたり。料理はこれだから嫌いなんだよなあ、と改めて思った。
「それより、明後日でええの? さっきの話は」
「ああ、ええで。明後日いつもんとこで食べる?」
「あー、うん。そうしよっか。松井ちゃんにも言うとくね」
このお弁当を出す前に進めていた松井ちゃんと難波を近づけるためのご飯の計画。その日程を決めた私と難波は、その後も他愛もない話をし続けていた。

