「お待たせいたしました。紅茶とコーヒーでございます。」

と言い店員は湯気のでた2つをテーブルに優しく置き、立ち去って行く。
その後、悠貴はコーヒーに一口もつけず、話をし始める。

「あっくんが、来瑠亜の誕生日パーティーを閉店後にやろうってさ。」

とポケットからスマホを取り出し、メールの内容を見せる。…仕事場のリーダー的存在の提案なら絶対だからな…と言う悠貴に理久は

「まぁ、アイツには世話になっているし…パーティーくらいしてあげてもいいぞ。」
「素直だな。何かあったか?」

…俺が素直だったら何が悪いんだよ。そんな驚く事じゃないだろ。


来瑠亜は仕事仲間であり皆の癒し系存在だ。仕事仲間は全員で5人で、悠貴、あっくんこと篤人、来瑠亜、口が悪いがたまに素直な魔輝、そして俺である。


魔輝は特に口が悪いため、悠貴と喧嘩になる時も多々あることだった。そんな険悪である雰囲気を飛ばしてくれるのが来瑠亜だった。

“喧嘩はダメだよぉ~…”と悲しそうに言うと、苛立っていた2人も黙り込み喧嘩はそこで終わりになる。

それほどに来瑠亜の存在は大事なのだ。いつも皆助けられているのだ。
そんな彼の為なら誕生日パーティーしてあげたい。