「いただきます。」
無愛想にそう言うと、悠貴は聞こえたのだろう。〝おう。〟と返事を返してきた。
ブルーベリージャムをパンに塗り一口カリッと食べると、飢えていたお腹は喜んでいた。
すごく美味しいのだ。味を知った口はもう止まらない。無くなるまで食べるのだ。





「…ごちそうさま。おいしかった、ありがとう。悠貴」
素直にお礼を言っただけなのに、悠貴は目を丸くして驚いている様子。
「いや、お前がそんな素直にお礼を言えると思えなくてな…感動したよ。朝食作った甲斐があったな。いや…もう昼食みたいなものだけどな。」
ははっ、と笑う悠貴の視線の先には11時を知らせる時計。