そもそも、こうなったのは、ほんの少し前の話……。

刹が私の部屋に来た時…


「美月様、お聞きになりましたか?」

『何のこと?』

「実は、謎の病気が流行って「刹!」」


謎の、病気?


「なんですか、零…………あっ!……す、すみません!急用を思い出したので失礼しますっ!」

「あいつ…………美月様、俺ちょっと『零。』ヒィッ!」

『何?”ヒィッ!”って?』

「あっ、い、いえ、何でしょうか!?」

『さっきの、刹の話……どういうことかしら?』