ひとつの想い


「え…なんで僕なんですか…」

男の子が怯えながら慧君に尋ねる。

「お前が一人でいたから」

慧君があっさり答える。
すかさず亜衣が、

「無理やりでごめんね!もし誰とも約束してなかったら一緒に組んでほしいんだけど…」

とちゃんと頼んでくれた。

「べ、別にいいんですけど…」

そういえば名前わからないな。

「ごめんね、なにくんだっけ」

と隣に座った男の子に聞く。

「高坂 悠斗(こうさか ゆうと)です…」

「悠斗君ね、よろしくおねがいします!」

「は、はい」

新しくお友達ができて良かったなぁ。

「もう一人連れてきたぞー」

慧君が手を引っ張って連れてきたのは、えーっと、

「翔也!」

亜衣が叫んだ。

そうだ。慧君の親友みたいな存在って言ってたっけ。

「そうだよー、椚 翔也(くぬぎ しょうや)でーす」

「これでちょうど五人じゃん。でかした、慧!」

「誰だと思ってんだよー」

機嫌良さそうに亜衣がほほ笑む。
翔也君はいいとして、いまだにちいさくなりっぱなしの
悠斗君が心配だった。