引越し先のお隣は。



「さくらちゃん…」



教室のドアの向こうにいたのはさくらちゃん。



さくらちゃんは…泣いてた。



「おい佐倉、帰るぞ」



その手を未だに離そうとしない間宮くん。



…さくらちゃんが泣いてることも気づいてないの?



「…さく…「ねぇ、間宮くん。もうあたしなんかほっといてよ」」



「は?」



あたしはその手を振り払う。



「もう…いいの」