それから、大地は私を家まで送ってくれた。
「ありがとう」
私は笑顔で、大地にお礼を言った。
「・・なあ」
「ん?」
繋いでいた、大地の手に一瞬力が入り、すぐに緩くなった。
「・・・ごめん、やっぱなんでもない」
「そう?」
「うん」
大地を見ると、辛そうな顔をしていた。
私は、少し胸が締め付けられた。
・・大地、ごめんね。
私は心の中で謝った。
やっぱり大地、辛いんだ・・。
「さくら、おかえり」
急に玄関のドアが開き、お兄ちゃんが笑顔で出てきた。
「宮崎くん、こんにちは」
そのままお兄ちゃんは、笑顔で大地を見た。
「・・こんにちは」
大地は、軽く、お兄ちゃんに頭を下げた。
「宮崎くん、ちょっと上がっていきなよ」
「え?」
急なお兄ちゃんの提案に、大地は戸惑っていた。
私もびっくりした。
お兄ちゃんを見ると、笑顔だった。
「いや、でも・・」
「大丈夫、両親はまだ帰ってこないし、少しゆっくりして行きなよ。な、さくら?」
「え?あ、うん・・」
急にお兄ちゃんに話を振られ、びっくりして、私は無意識のうちに返事をしていた。
「ほら」
そう言って、お兄ちゃんは大地の背中を押した。
お兄ちゃんが何を考えているのか、分からない。

