ドS王子とツンデレ姫




ぎゅ……………っ。





まだ生温い黒瀬の体温が、直に感じられる。



ドキドキしてる…………私の心臓。



体中が熱くなっていく。



は、恥ずかしい………



黒瀬は、2人の間がゼロになるまで抱きしめ返してくれた。



その体温が心地よくて…………。




ずっとそうしていたい………と思ってしまうほど。





「……………春歌。」



耳元で甘い囁きが聞こえる。



それとともに、少しずつ離されていく体。



もう終わりか………


そう寂しく思ってしまう自分がいて。



ちょっとびっくりした。



だけど、それは終わりじゃなくて。



「キス……していい?」
    



ハジマリの合図だったのかも………








「………っ……んっ…………ぅ………」



ゆっくりと落ちてくる影。


そして、唇に触れる柔らかく温かな感触。


それがキス………だと気付くのに少し時間がかかった。


だけど、なんでだろう。



相手があの大嫌いな黒瀬だということを忘れてしまいそう。



なんでかわからない。


大嫌いなヤツなのに、キスを拒まない自分がいる。



それどころじゃない。



私の胸の鼓動は、いつもの倍くらいにドキドキドキと高鳴っていて。



体中がぼわーっと熱くなって、溶けてしまいそうだった。



「………く……ろせっ…………」



キスの間にそう呟くと、黒瀬は余裕な笑みをしてまた甘く口づけした―――――。





―――――――――――――――――――――――――――――




あぁぁぁぁぁぁ………



もう、なんなの!?



心臓が今になっても鳴りやまない………  




体中がめちゃくちゃ熱くて、すごい勢いで血が全身を巡っているような感じがする。




あのあと、はっと我に返った私は、慌てて黒瀬の体を突き飛ばして、ダッシュで部屋まで戻ってきた。



ほんっと恥ずかしいっ!



一応あれでも私のファーストキスだったのに!



………とか言うけど、別にそうゆうのこだわらないから気にしてない。











………………いや!してるわ!





なんなの、マジでなんなの!?!?!?


あのエロ変態スケベ野郎!


明日顔も合わせられないや…………



私は頭の中がもうとにかくキャパオーバー中だから、こんなのなかったことにしてやろうと、ベッドに潜り込んで、そのまま眠りに落ちた…………。