「それで?いつもならサボってるはずの勇希がなんでここにいるの?」 「へ?……なんとなく?」 智晴に問われた勇希くんは少し考えた後、そう答えた。 なんで疑問形なのかはよくわからないけど。 「なら、今取り込み中だからまた後でね。美月いくよ」 智晴はそう言うと席から立ち、わたしの手をとると歩き出した。 「へ!?ち、智晴!?」 スタスタと歩き出す智晴のあとを追いながら振り返ると勇希くんが手を振っていた。 「智晴!また後でなー」 という声と一緒に……。