「アヤ…アヤのキス、好き…」


とろんとしたような色っぽい眼差しが、私を捕らえる。


「…じゃあ、もっとしてあげる…」


彼の頭を膝に乗せたままで、上から覆いかぶさるようにして、キスをして、


「んっ…」

吐息とともに軽くあいた口元に、さらに深く口づけた。


再び彼を、かわいい…とも感じていた。


初めは、近寄りがたいとも感じさせた彼は、

会う度に、違う顔を見せて、怒ってみたり、泣いたり、甘えたりもして、くるくると表情を変えた。


そのどれもが印象的で、思っていたイメージとはかけ離れた彼の素顔に、惹かれてやまない自分がいた……。