俯いて、タバコを吹かす彼を、じっと見ていた。

向けられた背中で、関わることを拒絶しようとするキリトの、

その、タバコをつかむ指が、小刻みに震えているのが目に入って、

私はまた、ガリッと砂利を踏んだ。


彼が、ビクリとして、体を振り返らせる。


「キリト……」


呼びかけると、


「……ダメだ…もう、関わるなよ…」

と、彼は後ずさって、



「……あんたまで、あいつに、壊されるっ……」


悲痛な声で、訴えた。