このプロダクションは、出版社から請け負う形で、音楽雑誌の編集をやっている。


時間の不規則な音楽業界に合わせるため、仕事には時間制限はなく、できる時にできる人が仕事をするスタンスで、


はっきり言ってたいした休みもなく、とにかくきつい職場だったが、それだけやらせてもらえる仕事が回ってくることも多く、


私ーー尾崎 亜矢(おざき あや)も、必死で仕事に食らいついて、そろそろ5年目が過ぎようとしていた。