「アヤ…あんたがいると、俺は強くなれるみたいだ……

……アヤがいたから、シュウとも逃げずに、向き合おうと思えた……」


「私がいたからじゃないよ…」

と、キリトに話す。


「キリトが、自分で向き合ったの……それは、私のおかげなんかじゃないから……」


「アヤ……」

キリトが、潤む瞳で私を見上げる。

「アヤ……俺…」

イスに座ったままの私に、キリトがにじり寄って、腰に手を回して抱きついてくる。


「キリト……」

呼んで、そっと髪を撫でると、

「アヤ…」

腰に回されていた手が、背中を這い上がって、

頭を抱えるようにして、唇が重ねられた。