ーーしばらくして、バイクの音が近づいてきた。 「キリトのバイクだ…」 と、シュウが耳を澄ませる。 「ほら…せいぜい、脅えた顔でもしてろよ…」 ナイフをまた、顔に差し向けられた。 エンジン音が止まり、廃屋の中に足音が響いてくる。 「ダメッ……」 「声…たてんなよ…少しでも騒いだら、刺すからな…」 シュウにナイフで脅され、声に出せずに、 『キリト…来たら、ダメーー!』 心の奥で叫んだーー。