(本当に、あれしかインタビューに答える気がないとか……)

私は、もう一度ため息を吐いて、仕方なくスタジオを離れたーー。


編集部に戻り、編集長に報告をする。

「ーーというわけで、インタビューを全くさせてもらえませんでした。すいません…」

頭を下げると、編集長の高岡(たかおか)から、

「いいって。気にすんな」

と、言われた。

「こっちだって、事務所から記事を頼まれてるのに、そんな対応とか…新人らしからぬ態度だな…」

「印象良くなかったですね…あんまり…」

男の終始不機嫌そうだった姿を思い出す。