私の知らなかった恋の世界

「あっ、!廊下に渡瀬くんがいるよ!」

誰かが黄色い声を上げた。

廊下の窓は全開。

ふと見れば、隣の男子と楽しそうに談笑しながら、渡瀬くんがうちのクラスの前を通過していく。

(渡瀬くん、A組なんだ)

へぇーっと思うくらいにしか、思わなかった。

「あれだけイケメンで背が高くて、成績優秀。おまけにバスケもすごいらしいよ!こりゃ、学年1のモテ男決定だわ」

「どっから、それだけの情報を得てきたの!?」と沙羅ちゃんの情報網に驚きながら、話を聞いていた。

「あたしは興味ないけど♡」
沙羅ちゃんは付け加えて言った。