優しい先輩と俺様と私。



教室に入ると、社はもうすでに登校していた。


昨日の今日だし、自分の席に行きにくい。


だって、社の席は私の前だから。


社は私の姿を見つけて顔をほころばせている。


感情がだだ漏れしているのに気づいてないの??


「あんた、いつもの無愛想面どうしたの??」


机に鞄を置いて、椅子に座った。


じっと私に顔を見てくるから「何??」って問うと


「なぁ……お前、そんなに可愛い顔してたか??」


よくわからない返答に困惑する。


「いきなり何言ってんの??」


「昨日まで仏頂面でそんなに可愛くなかったのに……」


ぺし。


軽く社の頭をはたいてやった。