「私は想像できるよ。口喧嘩ばっかりしてるけどお互い認め合ってるって感じするけどね」


「口喧嘩はきっとしてると思う。ズバズバ遠慮なしに言えるの社しかいないし」


私も袋からストローを出し、オレンジジュースの入ったグラスに刺した。


「先輩は趣味の話も合うし、一緒にいると緊張するんだけど、その時だけは優しい時間に包まれてる感じ」


李歩は腕を組み、少しの間沈黙する。


「私自身も強くならないといけないんだけど、怖くてさ。この前みたいに李歩に助けてばかりじゃ、駄目だからさ」


「怖いなら藍実は強くならなくていいよ、私がいるんだから。私はね、どっちの味方につくわけじゃないけど高原先輩や社が守りきれないんだったら私が藍実を守るよ。両想いなのに恋できないってどうかと思うし……」


「でも、先輩を好きになるのやめるって言ったから、会えるんだよ??」


「……。そこ、どうして好きな事止めないといけないの??好きなら好きでいいのに。そりゃね、トラウマ抱えてるのは仕方ないけど。藍実も先輩が好きなら堂々としてな。先輩と話したいなら私もついて行ってあげるら、何の気負いもしなくていい」

何でこんなに李歩は強いんだろう。


私にも少し分けて欲しい。


「李歩、ありがとう。こんな私でごめんね。……友達でいるの面倒になるよね」


「面倒なんかじゃない。私は藍実が大事な友達だから言ってるの」


「……ありがとう」


「先輩が好きでも、これから社を好きなってこうとも、これだけは言い続けるよ。藍実の気持ちが一番だからね。自分に素直になってね。後は、……恋に恋した恋愛は上手くいかない、第三者の目で見るのも必要だよ」


ニコっと笑って、私の頬を軽く摘んだ。