「……そんな事になってたんだ。藍実は凄い位置に立ってるね」


「自分でもそうだと思う」


「すいません、お待たせしました。モーニングAセットです」


店員さんが頼んだ品を運んで来てくれて、話を一旦中断した。


梨歩が「ちょっと、コーヒー飲ませて」とシロップとクリープを入れて、ストローでかき混ぜながら

「藍実の気持ちが一番なんだけど、先輩との関係がややこしくなったうえに、それが原因で社が足止め食らってるってわけだ」

言い終えてから、コーヒーを一口飲んだ。


「……私、社の事は嫌いじゃないんだけど、今までそうゆう目で見た事ないからまだわからなくて。でもね、ドキっとする時があるんだよ。……先輩が好きなのに」


「それは、社の気持ちも知ってるしそんな事されてればドキっともなるよ。告白されてからそんな日にちたってないし、これから少しずつ見てやったらいいんじゃない??」


「それでいいのかな??」


「いい、いい。好きにならなくても好きでい続けるって言ってるくらいだから。待ってられないようならそこまでの男だったって事よ。社も」


「……うん」


「今は先輩が好きでも、社と関わってく中で好きになってくかもしれないしね。先輩より社が好きって聞く日も遠くないかもしれないよ」


「私が社を好きで付き合ってるって想像できない」


頑張って想像してみるけど全く浮かんでこない。