「どうしたの、藍実」
「こんな朝早くにごめんね」
「そんな事は全然気にしなくていいから。藍実がそれで楽になるならいつだってかけつけるよ」
「ありがとう、李歩」
李歩には学校から少し離れたファミレスに来てもらっている。
先輩と社の事で自分で考える許容範囲が大幅にオーバーして、頭の中が真っ白になって何も考えられなくなったてしまったから。
時刻は朝の7時。
ついでにモーニングもしてこうってなって、注文し終えたところ。
「……何から話せばいいのやら」
私は、情けなくなって俯いた。
「悩むくらいなら全部言いなよ」
「……はい」
ビシッと李歩に言われて、ひと回り、ふた回りも体が小さくなってくような気がした。
先輩の家に行った事、社にキスされた事、この2日の間に起こった事を全部話した。