優しい先輩と俺様と私。






「だったら、これでいいでしょ」


肩の部分を上げて、文句言えないようにしてやった。


「……まぁ、それならいい」


渋々といった感じで、納得している社。


肌を他人に見せるのが嫌だってのならわかるけど、自分が困るって男子高校生としてどうなのか。





近所のスーパーに着き、 駐輪場に自転車を止めた。


この前にみたいに2人乗りしてるとこ見られたら嫌だから自分のに乗ってきたけど、社のと買い物してるとこをもし先輩が見たら憤慨するよね。


……でも、それを跳ね除けてこそ強くなれるのに、何やってんだろう。


スーパーの中に入ると、主婦の人が圧倒的に多かった。


平日の15時過ぎだから、そうか。


1人納得してカゴを持つと「俺が持つ。彼氏みたいだろ??」と、何故かにこやかにしていた。


「……はいはい」


「傷つくから、はいはいはやめろ」