優しい先輩と俺様と私。





……だとしたら、なんで私は突き放される事言われたんだろう。


ここで問いかけてしまえばせっかく仲良くなった先輩との距離が離れていってしまいそうだけど、もやがかかったまま接するよりかはいいと思う。


決心した途端に鼓動が早くなり、開きかけた口を閉ざしてしまった。


私はぎゅっと拳を握りしめ


「……あの、先輩に聞きたい事があります」


「ん、どうしたの??」


先輩は目を擦りながら上体を起こし、ベットの淵に座った。


「どうして私に優しくしてくれるんですか??告白した時に優しくされたいなら他当たってって言いましたよね。でも、先輩は……優しいです」


先輩は少し唇を噛み、俯くと私の横に座り直した。


「……矛盾してるよね……。告白してくれたのにあんな言い方してごめん。本当はね君が僕に告白してきてくれた事が嬉しくて夢見てるのかと思った程なんだ。……僕も松下さんが好きなんだ……」

思いがけない言葉が耳に入ってきた。


先輩が私を好き!?


でも、だったら何で私は突き放されたの??