優しい先輩と俺様と私。





ただ座ってるのも先輩に変な気使わせそうだし、テレビくらいはつけておこうかな??


いや人様の家なんだから駄目でしょ!!


だったら、何か面白そうな本を見つけて読もう。


綺麗に並べられてある本棚から一冊取り出した。


先輩の本だと思って触ると本にでさえも緊張して、ドキドキする。


……私、病気だ。


……もう、読めない。


とりあえず、本を元の場所に戻して大人しく座っておこう。


一息ついて冷静さを取り戻した頃に、先輩に聞こうと思ってた事を思い出した。


何故、私に優しく接してくれたのか。


家に連れて来てくれてるし、付き合う事を考えなくて好意を寄せなければ先輩と一緒に居ていいのかな??


先輩は今どんな気持ちなんだろう……。


ガチャっとドアを開ける音がしたら振り返ると先輩が髪を拭いて立っていた。