社が戻ってきたのはチャイムが鳴る、ギリギリだった。
いつもより増して顔が怖くなってるのは、何故でしょうか??
乱暴に椅子を引いて、ため息つきながら席に着く。
皆も何事だって感じで社を見てるけど、すぐ自分達の会話を再開させる。
「社、どうしたの??告られてきたんでしょう??違うの??」
机に手をつき前のめりになって、控え目に聞いてみた。
「……告られた……。けど、むかつく女だった……」
「告られただけなのに何でそんなに怒ってんの??」
少し間を空けてから低い声で
「……。昨日、お前と帰ってるとこ見られてたんだよ。それを根掘り葉掘り聞かれて、挙句の果てには泣かれて。散々だ」
ちっと舌打をした。
口は悪いけど舌打ちは滅多にしないのに。
相当腹の立つ事言われたんだ。
「ほら、あんたはさ、モテるからそうなるんだよ。あんまりヤキモチ妬かせると大変だよ」
私は少し笑って椅子に座った。

