社は私の隣に座って、カレーを見て目を輝かせていた。


カレーでこのリアクションってどんだけ好きなの。


「ごめんね、簡単だからカレーにしちゃった。おかわりしていいからね」


「でこ……松下ん家のカレーうまそう。俺ん家のカレーほうれん草とかあげが入ってんだよ。ジャガイモも入ってねえし」


こいつ、今でこ丸って言おうとしたよね??


「家庭の味ってあるからね。ほうれん草もおひたしとか、アレンジが難しいし。お母さんも考えて作ってるんだと思うよ」


「そうなんですかねー」


「きっと、そうだよ」


お母さんはニコッと笑った。


「そうだ、藍実。この子あんたの彼氏なの??前に言ってた子とふいんき違うけど」


唐突に投げられた言葉に驚いて、思わず立ち上がった。


「何言ってんの!!彼氏じゃないよ!!社はただのクラスメイト!!」


「そんな大きい声出さなくても」