「あんた昨日私に言ったこと忘れたとか言わせないからね。それにあんたがでこ丸とか言うからぱっつんにしたんだから!!!」
「知ってるよ。昨日の事はジュースやっただろ、それで帳消しだ。でも、あんだけ長かったら切るのもったいないだろ」
社にこの事を言っておけば、やたらと無闇に言って来ないと思い言う事にした。
「……李歩と合わせて同じ髪型にしてたの。そしたら男子に李歩と同じ髪型なのに何でこんなに違うんだろうなって。お前には長い髪は似合わねえって言われたから切ったの。李歩には言ってないから絶対言わないでよ」
「あいつ、納得したのか??」
「ちょうど夏だったし暑いから切ったって誤魔化してさ、渋々納得してくれたよ」
「……へえ〜。その後、その男子どうなった??」
私の話に全く興味を示さなかった社がやたらと質問してくるのが珍しい。
「そうそう、何にも言われなくなったていうか、それ以来、しゃべってないし、同じクラスなんだけど関わる事がなかったかな。避けられてる感じ??髪切ったから気まずくなったとか」
「……そうなのかも、知れないな」
「 絶対言わないでよね!!」
もう1度念を押した。
「わかったよ。お前声でかい」
怪訝そうな顔をして耳を塞ぐ社。
「すいませんね」
お母さんからご飯が出来たと呼ばれ、1階に降りた。

