優しい先輩と俺様と私。






「お前、できてねえよな??」


呆れた目で私を見た。


「あんたにはね……」


そうだ、昨日これで気まずくなったんだ。


「……昨日、ジュースくれてありがとね」


改めて言うのも恥ずかしくて、靴を脱ぎながら社から視線を外した。


「……おお」


「ってか、玄関で話してんのもあれだし、上がってよ」


「ああ。お前、足大丈夫か??」


「だいぶ痛みはひいてきた。明日も痛かったらお母さんに乗せてってもらうから。私の部屋で良かったら上がってよ」


「いいのか??」


何で驚いてるんだろう。


「何で??別にいいけど」


あっそとか言いながら、社は脱いだ靴を揃えて私の後ろに着いてきた。