うなだれて居ると、いきなり机に衝撃が走り何事かと顔を上げてみるとムスっとした顔で

「いつまで落ち込んでんだよ、うぜ〜。こっちまで気分落ちるからやめろ、でこ丸」

口の悪いクラスメイトの社浩輔。


前の席の嫌な奴。


黒髪の短髪に、ぱっちりとした二重。


少し口角が上がってるから黙っていても好青年に見えてしまう。


とんでもない性格なのにモテるから、そこにも腹が立つ。


それにでこ丸って呼ぶのは社だけ。


前髪が邪魔で結んで授業受けてたら「お前、でこ広いからでこ丸な」って。


自分ではそんなに広いと思った事がなかったからショックだったのを覚えている。


すぐに美容院に行って前髪をパッツンにしておでこが見えないようにしたんだから。


「あんたね〜。落ち込んでる人間にそれはないでしょうが」


やる気のない目を向けると、社の眉間にシワが寄った。