いざ、2次元の世界へ



その姿を目で追うように、後ろを振り返ると、そこにあったのはとてつもなく大きな校舎。


私が通っていた学校より何倍もの大きさで、色も白く新しそう。


ん?


ちょっと待てよ。


色が白い…?


スマートフォンのことなんか頭になく、校舎へと駆け寄る。


近くまで来たとき、その校舎の全貌が明らかになった。


やはり、この校舎もそうだ。


紙で出来ている。


だが、校舎は校舎なりに、紙だけど立体的な作りになっているらしい。


例えて言うなら、紙を貼り合わせて作った、小学生の工作のように。