その瞬間、アンナの部屋の扉がガチャガチャと音を鳴らす。
「タイガっ!」
出てきたアンナは、引きこもっていたせいか衣服も髪型も乱れはしていたものの、漫画で読んでいたときよりずっと魅力的だった。
だが、彼女もペラペラの紙であることを、忘れてはいけない。
「タイガ…あのね、私ずっと考えてたの」
「お、おう…さんきゅーな」
タイガは珍しく顔を赤くして、アンナと向き合っている。
「それでね…やっぱり、タイガとは結婚出来ない」
「「「はあ!?」」」
私たち3人の声が綺麗にハモる。
結婚、だと…!?
まずは恋人になるところからじゃないの?
もしかして、もう付き合ってる?


