「私はね…この間、タイガに告白されたの」
「「えっ!?」」
驚きと悲しみの混じったカエデとソウスケの声が、綺麗にハモる。
「それで、それでね…」
アンナがそこまで言いかけたときだった。
インターホンの音が家中に鳴り響く。
それが意味するものと言えば。
「どうぞ、皆さんも待ってらっしゃいますから」
「ありがとうございます。カエデ、ソウスケ! 来てるんだろー!?」
楽しそうに陽気に話しているのはさっきの喧嘩に勝利したということだろうか、と階段を上るタイガを目にいれながら考える。
やっぱりここだと分かったらしい。


