「えっ…」 何事かと思い振り返れば、そこにあったはずの校舎がなかった。 もしかして、さっき後ずさりしたときに足で当たってしまったのだろうか。 これはまずい。 いくら紙でできていたとはいえ、この世界ではそれが普通なのだから、校舎を一発で崩したとなると。 「君…」 ソウスケはカエデと同じような驚きの表情をした。 やっぱり…怖がられるのだろうか。 別世界の人たちに好かれたいとは思わないが、好きなキャラクターたちに嫌われるのは気持ちのいいものではない。 私の居場所なんて、ここにはないようだ。