スイッチ



《宇美》



お腹を満たした私たちは、カフェを後にし、駅に向かって歩き出していた


さっきカフェでした淳への『あ〜ん』がふと頭をよぎり、顔が火照ってしまう


あ〜んって、口を大きく開けて待つ子供みたいな淳の姿、可愛かったな………


恥ずかしかったけど、なんだかカップルみたいなそんなやり取りがすごく嬉しく感じていた



「ごめん、宇美
ちょっとトイレ寄っていい?」



駅に着いた所で、淳がそう言ってきた



「大丈夫だよ!私あそこのベンチで待ってるね!」


「分かった!」



駅の入り口に設置されたベンチに腰掛ける


そこから見た空はもう薄っすら暗くなり始めていた


今日、すごく早かったなぁ


……すごく楽しかったし、嬉しいことがいっぱいだった


だからかな、まだまだ帰りたくないなんて考えが頭をよぎる




その時だったーー




「あれ?水原?」