いつもお前しか言わない海斗君から2度目の “紗菜” 。
それにまだ村田のこと疑ってるし(笑)
「うぅ……ヒクッ………ヒクッ…」
「ちょっ、おい、泣くなよ…。
そんなに俺が嫌?
ごめん、無理に付き合えとは言わないから断ってくれたらいいんだ。」
「…ち、違う!
あたし、嬉しいの!すごく嬉しい。
あたしもね、海斗君が好き。
ずっと言おうとしてたのに海斗君ちっともいわせてくれないんだもん!」
「え、好き…?お前が俺を?」
あたしが “うん!” と大きく頷くと海斗君の顔がみるみる赤くなっていく。
その時空が一気に明るくなった。
花火だ。
すっかり忘れてたけどずっと打ち上げられてて、たぶん今がフィナーレなんだろう。
今年最後の花火を海斗君と一緒に並んで見た。

