あ、そっか。海斗君はあたしが村田をフルために協力してくれてたんだもんね。
だから村田とは仲良くなって欲しくなかったんだね。


やっぱりあたしのイライラとは違う。
あたしは海斗君が好きだから、海斗君と青山さんの関係が親密になっていくのを見てイライラしてた。
仲良くなって欲しくなかった。


でももういいんだ!
海斗君が青山さんを好きならそれで、あたしは応援しようと思う。


あたしがこんな風になれたのは村田のおかげかな?
村田と話してからなんだかスッキリした気分。


だって嫉妬しても誰も幸せになんかならないって分かったし、村田みたいに自分の気持ちをちゃんと伝えてきっぱりフラれようって思えた。



あたしは海斗君の前にしゃがみこむ。

「海斗君はカッコ悪くなんかないよ。
あたしも青山さんに嫉妬してたし。
だからお互い様だね(笑)」

と言って海斗君に笑いかけた。


海斗君はあたしの言葉を聞いてパッと顔を上げる。

海斗君の顔を見るとなぜか涙が出そうになる。
泣きそうな顔がバレないように必死に笑って誤魔化して、決心した。


よし、海斗君に告白しよう!
それで自分の気持ちを全部伝えて、後悔のない初恋にしよう。