「その答え次第で今後のイケメンの見方が変わるかもしれないんです。
なので教えてくれるとありがたいです。」
するとフッと小さいけど笑い声がした。
わ、笑った…。あの岸田君が笑ってる!
「なんだそれ。わけわかんないけど俺、あんたが期待してる答え言えないと思う。だって好きなタイプとかないし。」
え、好きなタイプがない?
それは今まで好きな人がいなかったということ?
いや、いなかったとしてもタイプぐらいはあるだろう。
うーん………わかんない。
「それってどういう意味ですか?」
「そろそろ敬語やめてくれない?
タメなのになんか違和感あって気持ち悪い。」
岸田君隣のクラスなのにあたしのこと同い年って知ってたんだ。
「あ、ごめん!」
「で、好きなタイプがない理由だっけ?
俺もともとそういうのに興味ないから。
でも好きになった人がタイプなんじゃないの?」
その後に、テレビで誰かが言ってたって付け足したのは都合よく聞こえなかったフリをして…。

