今にも走り出しそうなあたしを見て小春が笑い出した。


「岸田くんも花火大会に来るんでしょ?(笑)
だったらまずは花火大会の場所に行かなくちゃね。」

「あ、そっか!
じゃあ早く村田に説明して、海斗君探さなくちゃ!」

「待って待って!
まだ時間早すぎるって(笑)」


時計を見るとまだ3時を少し過ぎたところだった。
ほんとだ。待ち合わせまであと2時間もある。


小春の待ち合わせも同じぐらいの時間なのかな?
……あれ、そういえば…。


「小春って誰と花火大会行くの?」


あたしの問いに小春がビクッとした。
あ、なんかこれは隠し事してるな~?


「か、彼氏になりそうな人かな?あはは…。」


小春が少し頬をピンクに染めて言った。

彼氏……になりそうな人?(笑)
えー!あたし初耳なんですけど!


「ちょっと説明させて!
本当はね、告白された時言おうと思ったんだけど。
その時紗菜は色々あって落ち込んでて……それにあたしだけ幸せになるのはなんか嫌だったからその時は断ったの。」