そのさりげない優しさに涙腺が緩む。


──いつかちゃんと気持ちの整理がついたら言うから、今はごめんね小春…。
と心の中で呟いて教室を出る。


前までこんな弱くなかったのに…。
最近は泣いてばっかだ。


しっかりしろ!と自分に言い聞かせて、鏡の中の自分に笑いかけてみる。
大丈夫、ちゃんと笑えてるよ。


せっかく海斗君が強力してくれて可愛くなったんだから、笑顔でいなきゃもったいない。


海斗君に謝ってちゃんと仲直りしたい。

いつまでもこんなんじゃいけないよね。
今日図書室に行ってみようかな。


ごめんって言えば海斗君は許してくれるかな?

あたしに対して怒ってると思ってるんだけど…。


ううん!そんなことなんて考えたらダメ。
考えても答えが出るわけでもないんだから。
とりあえず謝ってみよう。


よし!っと気合いを入れてトイレから出る




ついさっき、やってみないと分からないとか心に決めたくせにすぐその決心が崩れてしまうなんて…。