ドンッ!
走っている時前を見てなくて誰かにぶつかった。
「わっ!ごめんなさい!」
「あ、全然いいよ。それより君の名前は?
見たことない顔だと思うんだけど、転校生かな?」
あれ?なんかめっちゃ聞いたことある声だ。
顔を上げてみると村田がいつもの爽やかなスマイルを浮かべてこっちを見ていた。
む、村田!
クラスメイトから逃げて心を落ち着かせようと思ったら、今度は村田に会ってしまった。
しかもこの人懐っこそうな笑顔!
でもみんな信じちゃいけないよ!
この笑顔にあたしは騙されたんだから。
その笑顔はいつも他人に向けられているものだった。
でも今は違う。
今はその好意的な目はあたしに向けられている。
てことは村田も可愛いと思ってるの?
「同じクラスの安藤紗菜です。」
「え、安藤……?」
村田はポカーンとした後すぐに、ニコッと笑った。
その顔絶対『あの安藤?まさかな。あはは、なわけねーよな(笑)』みたいなこと思ってるでしょ!
告白してきた人の顔と声ぐらい覚えときなさいよ!

