「はいはい分かりました。もっと頑張りますよーだ。」


嫌みたっぷりに言ってやった。
努力してちょっとでも変化あったら普通誰でも喜ぶよね!?



すると海斗君はスッと立ち上がってどこかへ行く。

え、どこに行くの?
もしかして今ので怒ったの?

でもすぐに本を1冊持って帰ってきて、それを “ん” と言ってあたしに渡す。


「海の……生き物図鑑?」

なにこれ。これをどうしろっていうの?


「それの37ページ開いてみろ。」


海斗君の声はなぜか若干震えてて、手を口に当てている。


え?泣いてんの?
そんな感動することがこの図鑑に書いてたりするのかな?


あたしは急いで開いてみる。
でもそこには感動するものは何にもなくて、

「ふぐ?これがどうしたの?」