「はあー、あんたは俺の近所のバカ犬以下の記憶力だな。
おい、ご主人様の名前はなんだ。」


いつの間にかあたし犬になってるんですけども…。
まあ、とりあえず名前ぐらいは…。


「それはきし…あっ、海斗君だった。」


やっと思い出したかっと言って、海斗君はあたしの頭から手を離した。

やっぱいつもの癖で岸田君って呼んでしまう。
しかも急に呼び方変えたら違和感があるし、なにより恥ずかしいんだよね。


………待って、あたしってこのまま犬になるの?
飼い主は海斗君?
だめだめ!そんなの絶対だめ!
次の作戦、首輪つけてこいって言われたらどうしよう!


「あのー、あたしこのまま犬になっちゃうんでしょうか?」

「あーそれでもいいな(笑) 面白そうだ。」