「おはよう小春。
視界に前髪がないってなんか開放感すごい。」

「そうだよ。ってそれより!
前髪切ったのってやっぱり失恋のせい?」

小春はあたしが村田のことが好きで告白するとは言ったけど、

「あれ?フラれたって言ったっけ?」

「聞いてないけど…女の勘ってやつ?(笑)」

「ひっどーい! でもこの前髪は村田なんかのやつのために切ってないんだからね!
言われたから切っただけ!」

そう!この前髪は岸田君が言ったから切ったんだもんね。

「ふぅ~ん、あたしが言ってもめんどくさいって切らなかった人が?(笑)
何か隠してるでしょ?」

そう言って小春がニヤニヤしながら、あたしが逃げないように手をギュっと握ってくる。

こういうとき勘の鋭い人は嫌ですな(笑)

あたしは、はぁーっと一息ついてから昨日のことを小春に全て話した。