【優奈side】
人気のない図書室は、私の癒やしの場。
誰にも見られない場所…
私は華野優奈、高2。
肩のほんの少し上で切りそろえたストレートの髪は、暗めの茶色。
普通の高校生。そう名乗りたかった…

「優奈!やっぱりここにいた!」

「心奈?」

心奈…華野心奈は、私の双子の妹。
白い肌に可愛らしい顔。腰まであるウェーブがかった髪は、綺麗な栗色。
そう。私達は、双子と言っても二卵性。私とはまるで正反対。たくさん特徴が言えてしまう。


「先生が呼んでるよ。多分、来月の飯盒炊爨のこと。てか、また私が探すハメに…私ってパシリじゃない?笑」

「ハハ…そうかもね。」
心奈の冗談に軽く笑いながら答える。

「優奈まで!ひっどーい」

「ゴメンゴメン…じゃ、教室戻ろ?」

先生からの呼び出し、なんだろなー
なんて考えながら、図書室を後にした。