(仮)センセイに恋の法律相談

7年前___

その日、高校2年生の私は古い家の庭の隅で蹲って泣いていた。

昔ながらの古い屋敷の広くとった縁側の向こうでは今、親戚の大人達が難しい顔をして話し合いをしている。

私の引き取り先を決めるための親族会議のまっ最中なのだ。 


コトの起こりはちょうど一週間前、
珍しい夏の台風の日だった。


父と母が突然姿を消した。


といっても亡くなったのではなく
文字通りに“居なくなった”
行方不明になってしまったのだ。

弁護士だった父は司法書士の母とともに、この地方都市、下町の一角で『甲斐法律事務所』を営んでいた。

その日、父は母と共に車で仕事の依頼先へ向かっていたという……



自慢じゃないが私は、共働きの父母にかわって、自分のゴハンもちゃんと作っていたほどの、手が掛かからないと評判の女の子だった。

お金の方面も、事務所を建て替えたばかりではあったが、お父さんは学費を別に貯めていたから、あまり問題はなかったようだ。