彼はベッドの上で私に背中を向けたまま。


声色だけで分かる怒りに満ちた声。



「気持ち悪い笑い方。」



そう一喝入れられました。


彼は付き合って二年になる馬渕康平くん。もう社会人で25歳の凄腕エリートサラリーマン。顔も頭も良い。私と違って冷静沈着。

一方私は大学四年生のまだおこちゃまな学生。顔も頭も平々凡々だ。



そんな彼とは半年ほど前から同棲を始めた。





「ねぇ、今何時だか知ってる?」




やっとこっちを向いた彼の視線は氷点下。
薄暗い寝室の中で彼の顔に光が当たる。


「…朝の5時です、ごめんなさいっ…」


「どうしたらこんな時間に帰ってくることになるの。」




されるはずの質問をされて都合の悪くなった私は俯く。