その場で固まっている私と、康平くんの視線がやっと絡む。



彼は大きく目を開けて固まった。そのあとすぐに康平くんの顔が不機嫌になるのがみえた。



その異変にみんな気づき、康平くんの見つめる先の私にみんなの視線が刺さる。






「あい、」




いつもより低く呼ばれた名前。



なんで不機嫌なのかも分からない。



「え、何、康平この子知り合いなの?!」


と、康平くんと一緒に出てきた男の人が驚く。なんか私のサラリーマンとのイメージと違ってすごい元気な人…。

ふわふわしててちょっとチャラそうなイメージの人。



「……別に、」


そう言って康平くんを見つめ続ける私からバッと目をそらす康平くん。


チクリと胸が痛む。