「2人とも似合ってるわ~せっかくだから写真撮りましょう。ここに並んで」
俺と結月を背景の良い床の間に連れていき、母さんはカメラにおさめた。
「なかなかいいツーショットねぇ。あとでプリントしておくわ」
また、余計なことをして……。
「あの、私の分もプリントしてもらえませんか?」
結月が突然そんなことを言い出す。
「もちろんよ~!」
母さんはなんなくOKを出して、プリンターの方へ行ってしまった。
「そんなに俺との写真、欲しいの?」
いじわるく言ってみれば、少し俯ききつつ、
「だって写真撮りたがらないもん」
そんな事言われると、勘違いしそうなんだけど。
「別に、結月と撮りたくないとか思ってないし」
ほんと!?、と嬉しそうに無邪気に笑われると、こっちが困る。
そんなとこもかわいいけど。
やっぱり、惚れた弱みかな。

