走って買いに行く優季を見送りながら、ケバブに目線を落としたそのとき。


「結月!」


ん、と振り返ると石沢くんと一緒にいる花怜が。


「久しぶり、結月ちゃん」


「ひ、久しぶりだね…」


まさか本当に一緒に来てるなんてびっくり。


「ケバブ食べてるの?おいしそー。私も食べる」


そう言って花怜は買いに行った。


残された石沢くんは私と目が合うと苦笑いをこぼした。


「ほんとに来ちゃったよ、颯介くんに悪い気がしてしょうがない」