2人の後に続いて、ゆっくりとついて行く。


こうしていると、まるでストーカーのような気分だ。



少し、気分が悪いと感じてしまう。



外に足を踏み出せば、とても冷えた風が鼻をツーンとさせ、今朝降った白い雪がまだ積もっている。



この雪が解ければ、私たちは3年生になり、受験について色々と考えなければならない。



そして、私たちが離れられるかもしれないクラス替え。



寒さで赤くなった鼻を擦り、お気に入りのピンクのマフラーで顔を庇う。



前の2人は、ピンクの色を振りまき、暑そうだった。



制服のポケットに手を入れ、悴んだ手を庇う手袋を探す。



「…………あっ……」



多分今日初めての、自分の声を発してしまう。



机の上に、手袋置きっぱなしにしたかも。



百合に声をかけてから戻った方がいいのか、それともそのまま戻るか。



俯いていた顔を上げれば、2人は随分前で歩いていて、私を気にする様子なんか微塵もなかった。