これもまたある日のこと。

私の母はいつものようにご飯の支度をしていました。

その時二回にある電話の音が聞こえてくるのです。

「ぷるるる……ぷるるる……」

私の母は二回に行きました。

そして、電話の受話器をとって耳に当てました。

「はい。もしもし。」

と言ったのですが、相手の方は。

「…………」

無言だったのです。

母はひたすら呼びかけていたそうです。

「もしもーし!もしもし?もしもーし!」

その時

「ぷつ……プープー」

「え……?」

そしてまた。

「ぷるるる……ぷるるる……」

「まただ。」

「もしもし。」

「もしもし。」

相手側がやっと声を出したそうです。

その時。

「あの。私。」

その時でした。

私の母は後ろから視線を感じたので後ろを振り向いたそうです。

見た瞬間。

電話口から

「見たわね。見えてるのね!!!この人殺しー!!!!!!」

と言って襲いかかろうとした時。

私の母はお教を唱えたそうです。

「南無妙法蓮華経……南無妙法蓮華経……私はお前を殺した覚えはない。され。」

と言ったとたん。

「……」

何も言わずに上へと消えていきました。

ですが最後に放った言葉を聞き母はその場で消し去ったそうです。

「覚えていろ……」と言われたそうです。


END